先日、オームコジャパン主催のDr. Bagdenセミナーを聴講した。場所は、東京リーガロイヤルホテルの大宴会場で、総勢400名近くの矯正科医は、パッシブセルフライゲーティングシステムであるデーモンシステムに関する講演を傾聴した。
その中の一人である私は、歯の移動が従来の矯正装置と比較して格段に速いということを売りにしている本システムにやや懐疑的ながらも、客観的に内容を評価しようと努力していた。
なるほど確かに理論的には自分が現在使用している装置よりも歯の移動は速そうだ。ただこればかりは実際に自分で体験してみないことには実感がわかない。
当日会場に居合わせた知り合いの矯正専門医は、既に本システムを積極的に取り入れているが、彼の言によると「特に若年の患者さんでは、前回装置を調整して次の来院時に口腔内をみてみると、1ヶ月前がどのような歯並びであったか思い出せないほど歯の動きが速い」とのことである。
これはひとつ自分の臨床にも取り入れてみる価値はありそうか。さてさてこの重い腰をあげてみることとするか。