1.「悪い歯並びはよくないことに気づいてください。」
人の価値観はさまざまですが、残念ながら栃木県では歯並びにたいしてまだまだ意識が低いのが現状です。「少しぐらいデコボコでもいいや」「痛くなく一様かめるからいいや」など仕事や日常生活におわれて、歯並びが気になっていても、つい治療は後回しにしがちです。しかし悪い歯並びを長期間放置すると、デコボコの所をきれいにブラッシングすることは極めて難しく、歯の表面に付着してくるプラーク(菌そう)によって虫歯や歯周病が進行し歯を失うことも増えるでしょう。
日本歯科医師会では80歳で20本以上の歯を残そうという8020運動を展開していますが、他県の歯科医師会の調査で8020達成者を調べたところ、達成者の多くは歯並びが整っているという結果を得ています。整った歯並びは歯の寿命を高めるのです。
歯を始めとする口腔の機能はおいしものを食べる、おしゃべりをする、呼吸をするといった生きるために必要な器官です。それらの機能は整った歯並びでより一層高まり、ひいては全身の健康につながるのです。
また、矯正治療は年だからできないという事はありません、7歳~10代、であっても50代60代であっても基本的には年齢には関係なく治療することが可能です。
歯列矯正医は、今のあなたに合った歯並びを得るお手伝いができます。是非相談してみてください。
【治療例】反対咬合 初診時10才 男性

2.「栃木県の矯正医として感じること」
*治したあげたいなー*
春は小学校や中学校では歯科健診の時期です。歯科健診に行くと最近の子供たちは、顔は子顔で顎はほっそりしていて小さく、歯列弓も狭い子供さんが多いようです。そのため小さい顎には歯がおさまりきれず、デコボコとした叢生歯列の子がたくさんいます。その様な生徒さんを見ると「あ~治療すればいいのにな~、治してあげたいな~」など思うこと仕切りです。
近年、歯列矯正の意識が親御さんやお子さんも高まってきていて、ようやくここ栃木県でも矯正装置を付けている生徒さんをちらほら見かけるようになってきました、このような矯正治療に対する波がどんどん広がっていくことを切望している所ですが、しかしまだまだ少ないのが現状でしょう。
今回の歯科健診で歯列不正にチェックのあった子供さんをお持ちの親御さんは、是非、歯列矯正医の受診をお勧めします。それは歯並びにかなり問題のある子供さんがチェックされていることが多いからです。
子供の歯並びについて近所の歯科医院に相談に行くと「永久歯に生え変わるまで矯正治療をまちましょう」と言われたという話をよく聞くことがあります。これは良くない場合があります。お子さんが7~10歳であれば施せる矯正治療があるにも関わらず、この時期に何もせず永久歯に生えかわるのを待っていると顎のズレや歯並びの問題が更に重篤になる場合があるからです。
うちの子供は問題ない、と思われている親御さんも一度は歯列矯正医に診せてください。歯列矯正医は咬合の発育を予測し咬み合わせの診断をしますので、今後起こるであろう歯並びやあごの発育の問題も早期に発見出来ることが多いからです。これは、親の責任でもあるのではないでしょうか。
【治療例】でこぼこ歯列(叢生) 初診時14才 女性

3.「賢い矯正歯科の選び方」
*専門医の医療レベルは全国どこでも同じです*
あなたがいざ歯列矯正をしようと思われた場合、どこの矯正歯科医院を受診するか考えることとなるでしょう。昔は矯正歯科医院の件数が少なく受診し難かった時代もあったかと思います。しかし、現在では件数も増えて地元でいくつかの矯正歯科医院の中から選択できるようになってきたと思います。
以前東京まで矯正治療に通っている人がいると聞いたことがあります。あまり賢明な歯科医院選びをしているとは言えないでしょう。
矯正治療のプロセスはいままでにお話してきましたが、初診相談、精密検査の実施、治療計画の決定後、本格的に治療開始となります。治療期間は少なくても1年以上、平均2~3年の時間をかけて治して行きます。治療は装置をはずして終わりではなく、その後の歯列の安定もみていかなければなりません。2~3回で終了する治療ではありませんので、そのため医師とのつき合いが長くなります。
遠方のクリニックでは、その都度交通費、通院時間もかかります。矯正装置がはずれてしまい数分で直ることでも大変な時間とお金がかかります。地元ならば、学校や仕事帰りなどいつでもちょっと寄って直していけます。また治療が矯正治療だけでは治らず外科的処置の併用が必要となる患者さんの場合は手術に当たり、付き添いの人の宿泊代や交通費なども追加で必要になりますし、自費の手術代も都会では割高にかかってしまいます。果たして時間的、金銭的損失を強いてまで東京へ行く必要があるでしょうか。
栃木県と東京の専門医の医療レベルに差はありませんので、地元で治療をすることをお勧めします。大切な事は、まずお近くの矯正医に相談し、納得いくまでお話をしてください。信頼できる相性の良いと思える矯正医を探すことが一番ではないでしょうか。
【治療例】上顎前突 初診時17才 男性
