6月23日、JR宇都宮駅西口のララスクエアーにあります保健センターにて、1時間ばかり講話をすることになっております。これは、「よく咬んで、肥満予防と歯の健康づくり」という題目で、一般市民を対象として行われるものです。ここでは、「よくものを咬んで食べる」ということが、口の健康はもちろんのこと、全身の健康にも非常に様々な良い効果があることをお話しする予定となっております。手前味噌になってしまいますが、よく咬んで食べるには、よく咬める咬み合わせが不可欠です。歯並びが悪く、上と下の歯が正しく咬み合っていないと、ものをしっかりと咀嚼することができず、全身的にも様々なよからぬ影響が生じることが考えられます。正しい咬み合わせを獲得するためには、矯正治療が大変有効な手段になります。矯正治療によって美しい歯並び、正しい咬み合わせを手に入れて、さらには全身の健康も手に入れる、一石二鳥ではありませんか。ところで、「よく咬んで食べる」ことには、具体的にどのような効果があるのでしょうか。
よく咬んで食べることの効果(その1)肥満予防
よく「早食いは太る」といわれます。よく咬まずに丸呑みをすると、食事は早く済みますが、どうも食べ過ぎてしまうようです。よく咬んで食べると、必然的に食事の時間が長くなります。ヒトの満腹感は、胃袋のなかにどれだけ食べ物が入ったかによるのではなく、脳の問題、すなわち脳の満腹中枢で「満腹」を感じるかどうかによります。一般に、食事を始めてから満腹中枢に信号が達するには15分かかるといわれています。この15分が経たないうちに早食いで食べ物をかき込んでしまうと、満腹を感じる前に食べ過ぎてしまうのです。よく咬んで食べると、このような食べ過ぎを防げることから、肥満予防になるとされています。(続)
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