みなさんは、歯並び・噛み合わせがどのような場合に矯正治療が必要であると考えていますか。この問題を考えるとき、歯並び・噛み合わせの異常(不正咬合)が局所的あるいは全身的に及ぼす影響が何であるかを理解することが必要です。
まずは見た目の問題、審美的問題です。
歯列不正、特に前歯の歯並びがガタガタですと、周囲に対する印象に悪影響があることが考えられます。
口は顔の魅力の最も重要な構成要素であるともいわれております。ひと昔前までは、糸切り歯が飛び出している、いわゆる「八重歯」は、チャーミングポイントになるといった話もありましたが、今日ではそのような認識は徐々になくなりつつあります。
前歯の歯列不正からくる審美的障害は、対社会的にマイナス要因になると言えます。
矯正治療により、一列に真っ直ぐに並んだ前歯を手に入れることで、周りに対する自分の印象を格段に向上させることができるでしょう。
一方、歯が凸凹していますと、歯磨きが難しく、結果的に虫歯や歯周病になりやすくなります。
矯正治療によって一列に正しく歯が並ぶことにより、歯磨きがしやすくなり、お口の健康を維持しやすくなります。
さらに、噛み合わせの問題はお口の健康のみならず、全身の健康にも影響することが考えられています。
噛み合わせが悪い、つまり上下の歯が正しく噛み合っていないと、ものを効率よく噛むことができません。
このことは胃腸をはじめとする消化器系に負担をかけることになります。
また成長期にあるお子様が、良く噛むことができずに食事をすることは、顎の発育に対しても悪影響を及ぼすことが考えられます。
さらに、ある種の歯並びの問題は、発音上の問題をも生じます。
例えば、歯と歯の間あるいは上下の歯がすいていたりしますと、そこから空気が漏れて「さしすせそ」が正しく発音できないと言った問題が生じます。
以上のような諸問題は、本人あるいは周囲の方々が気付いていないこともあるでしょうが、自覚していながらも現状を放置していることも少なくないと考えられ、このことによって将来的により大きな問題に発展する可能性も考えられます。
歯並び・噛み合わせのことで、先に述べたような状況、症状がみられる方は、矯正治療が必要であると思われます。一度、我々
矯正専門医にご相談されますことをおすすめします。